藤田 和樹 Kazuki FUJITA
大阪大学 全学教育推進機構 全学共通教育部門 教授
大阪大学 全学教育推進機構
全学共通教育部門 教授
医学(障害科学)博士
1963年生まれ。
筑波大学大学院でトップアスリートのトレーニング効果を科学的に検証する研究を開始。
東北大学大学院では、研究対象をアスリートから高齢者に拡げ、運動トレーニングによる身体活動量の増加や体力の若返り効果の研究で学位を取得。現在は、官学連携の下、高齢者のバランス能力や心肺持久力をウエラブルセンサーやIoTデバイスを用いて評価する医工学研究を進めている。
研究の一方、57歳で再開したパワーリフティング競技ではスクワット200kg、ベンチプレス110kg、デッドリフト200kgを記録。マスターズ日本記録の更新と世界選手権の出場を目指し、最新のトレーニング科学の効果を自身のからだで検証中。
ロコモ・サルコペニアは、移動能力や筋力などの身体機能が低下した状態であり、将来要介護状態になるリスクが高いため、早期に発見し予防策を講じる必要があります。しかし、ロコモ・サルコペニアの判定は煩雑であり、安全面の問題も懸念されるため、これらを安全かつ簡易に判別する方法の開発が必要です。
UKK WALK TESTは、1990年代にフィンランドで開発された最大心肺持久力テストです。ランニングを用いる他の心肺持久力テストとは違い、UKK WALK TESTではウォーキングを用いるため、中高年者でも安全にテストを行うことができます。しかし、このテストを日本人に適用した場合の最大心肺持久力の推定精度には改善の余地があり、日本人によりフィットした最大心肺持久力の推定式の開発が待ち望まれています。
私たちは、現在、ロコモ・サルコペニアを安全で簡易に判別できる動的バランステスト、ウォーキングで日本人の最大心肺持久力を高精度に推定できるUKK WALK TEST日本版を開発中です。